玲子さんがお目当てのショップがあるというビルに
ようやくたどり着いた。
その道中、玲子さんとの何気ない会話が、
女装している
恥ずかしさや
女装が他の人にわかったときの恐怖心を
次第に消し去ってしまっていた。
その不安以上に僕は女の子を楽しみだしていた。
玲子さんは僕に似合う服がおいてあるというショップに
行くと言いビルに入るとすぐにその方向へと向った。
そこは可愛いお洋服がとり揃っているショップであった。
今、僕の部屋のクローゼットにもかなり可愛いお洋服が
並んでいるが、それ以上にメルヘンで
乙女チックなお洋服が多く、
ショップの中は
お嬢様系を好む可愛い女の子達であふれていた。
玲子さんは組んでいた僕の手を引張って中へと入っていった。
僕はここまで可愛らしいお洋服が並ぶ店内に入ることを躊躇しかけたが
玲子さんの強引さと可愛いお洋服に囲まれた瞬間味わったことのない
感覚に見舞われてしまった。
僕の脳裏に芽生えたことは、玲子さんによって僕の身体にあてられる
お洋服を着てみたい、そのように感じたことは間違えのない事実であった。
『薫ちゃん、これなんか可愛いんじゃない。』
『え、でも薫は・・・』
『どうしたの。』
『え、あの、いえ・・・』
『どうしたのよ薫ちゃん。他に気に入ったのがあったの。』
『えぇ、そのさっきの・・・』
『さっきのって、こっちの花柄の
ワンピース。』
『はぃ。』
いったい僕は何を言っているんだろ、何を考えているんだろう。
僕の中でいったい何が起こってしまったのだろう。
このとき僕は僕ではなかった。僕ではなく薫であった。
『これが一番よかったの。』
『ええ、それか最初のが。』
『あのピンク色のね。じゃあ一度試着してみなさい。』
『いや、それこまでは・・・』
玲子さんはすぐさま店員さんを引きとめ試着室に僕を選んだ
お洋服と共に押し込んだ。
僕は女の子のお洋服を試着するなんて少しは悩んだのだろうか、
でもこのお洋服を着てみたいという欲求の方がはるかに勝っており
僕は花柄の
ワンピースを着てしまった。
『どう、薫ちゃん着替えられた。開けても大丈夫。』
『はい。』
『花柄のほう先に着たんだ。可愛いわよ薫ちゃん。』
『そうですか。おかしくないですか。』
『ぜんぜん大丈夫よ。』
バスト下の切り替えしからAラインに
スカート部分までヒラヒラ観が
可愛らしく胸元の大きなリボンも可愛らしさを引き立てた。
僕は恥ずかしいながらもこの上ない喜びを感じていた。
女装している薫が、本来の僕を完全に支配してしまったような
感じであった。
タグ : 女装 ワンピース スカート お嬢様 乙女
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