僕はわけが分からなかった。
それに僕が女性と一夜を明けるのは初めてのことだった。
順子さんはまだ寝てるようだった。
この凍りつくような瞬間は大変長かった。
いや長く感じていた。
しばらくこの状態が続いていたのだろうか僕の頭の中は真っ白で
何も考えられてはいない。
順子さんは目が覚めたみたいだ。
『あ、薫ちゃん、おはよう。』
そう言って順子さんはすっと起き上がりベットから出た。
『キャァァァ〜。』
僕はその瞬間からだが動き出し女の子のように悲鳴を上げて
順子さんに除けられた布団に身を隠した。
『なに、どうしたの薫ちゃん。』
『あ、あ、あ、ど、どうして、じゅ、順子さんが』
『どうしてって、薫ちゃん送ってきて遅くなったから泊まら
してもらったのよ。』
というか、順子さんはショーツ一枚だけで他に何も着けていない。
胸も丸見えだ。
『あ、気にしないで、私いつもこうだから。』
気にしないわけにはいかない。僕は男なのに。
でも、なぜ女性である順子さんが真っ裸の状態で平然としていて
男の僕が女の子みたいに悲鳴をあげて身を隠しているのか。
『僕、昨日、』
『薫ちゃん、僕じゃないでしょ。女の子が僕なんて言わないのよ。』
『は、いえ、昨日、』
『昨日、あぁ、薫ちゃんちょっと思えてないの。』
『店の中に居たときまでは。』
『あぁ、だいぶ足にきてたしね。薫ちゃんボーイさんに抱きついてたでしょ。』
『えぇ、ぼっ、いえ薫そんなことを。』
『よろけてね。そんなことより、薫ちゃんいつまでそうやって隠れてんの。』
そう言って順子さんに布団を取り上げられた。
僕は恥ずかしくて手で胸の辺りを隠した。
『あら、薫ちゃん恥ずかしいの。かわいいじゃない。』
『順子さん。やめてください。』
順子さんは恥ずかしがる僕を軽く抱き寄せながら耳元で囁いた。
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