すれ違う人は気にはなったが、すでに辺りが薄暗く
なってるので周りの視線は気にならなかった。
でも店の前に着くと燦々と明かりに照らされ恥ずかしくて
玲子さんの後ろに隠れていた。
僕たちが店に着くと同時ぐらいに北川社長と足立さんもやってきた。
『へぇ〜、薫ちゃんそっきよりもかわいいじゃない。
あぁ、私たちも薫ちゃんって呼ぶね、いいでしょ。』
『はぃ。』
『順子さん、薫ちゃんどうですか。』
『だから、私は興味ないって言ってるでしょ。仕事さえちゃんと
できるようになればいいわよ。』
『順子あんまり苛めるような言い方やめなさい。これからは同じ職場で
働く女の子なんだから。薫ちゃん、早く親しめるように私にも社長なんて
固い肩書いらないから美里でいいから、順子のこともそうしたいいから。』
『はぃ。わかりました。』
順子さんはどうも僕のこと、いや、それより男性が職場に入ることが
許せていないのかもしれない。
僕たちは予約された席に着いた。
ボーイさんがコートを預かってくれるというのだが僕はコートを
脱ぐことをためらった。
コートでミニのワンピ姿は隠されていたのでまだこの方がましだと考えた。
でも玲子さんが許さなかった。
寒いからこのままでいいと言ったのにボーイさんにエアコンの温度を
上げるように言って、強引に僕のコートを脱がせた。
美里さんは大絶賛で順子さんの顔も少し和らいだようだった。
玲子さんが気を利かして先にある程度の食べ物は注文してた
みたいなので飲みものと同時に料理も運ばれて来た。
僕はまだ未成年なのに少しくらいならと玲子さんと同じカクテルを
注文された。
美里さんと順子さんは生ビールを注文していた。
『薫ちゃん、ちゃんと着こなせてるじゃない。順子、私たちじゃ
こんなミニダメね。』
『どうせ着れるような歳じゃなですけど、私は元々こんなの着ませんよ。』
『そうだったね。順子は昔からそんなキャラ全くなかったしね。』
『そうですよ、順子さんはきれい系だし薫ちゃんみたいにかわいい系じゃなくて
セクシー系ですよ。』
なんて会話だ。
彼女たちは僕が男だってこと無視している。
順子さんがこんなミニワンピ着そうにもないが、そんなことより
僕が女の子の洋服をましてミニワンピなど着ていることに問題が
あるはずだ。
コメントの投稿